株式投資

【銘柄分析】投資すべき企業の財務チェック!貸借対照表を解説!

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会社員
会社員
投資先を悩んでいるけど、どんな企業が投資に安全なんだろう?
かっぱ
かっぱ
借対照表を見れば、企業の安全性を分析できるよ!

株式投資において、投資先の企業が倒産してしまっては資産を失うことになってしまいます

なので投資する上で最も避けなければならないのは、投資先が経営不能に陥ることです

それでは投資先の安全性についてどのように評価すれば良いのでしょうか

その評価の一つとして、財務諸表の一つである『貸借対照表』の見方を解説します!

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貸借対照表とは

貸借対照表は決算資料に記載されている財務諸表を構成する資料の一つです

バランスシートともいい、『BS』と略されることもあります

貸借対照表の構成

さっそく貸借対照表を見てみましょう

左と右の構成に注目

貸借対照表は大きく左と右に分かれています

左は『会社の資産』を、右は『会社の負債と純資産』を構成しています👇

左側は会社がお金をどのように使ったか、その運用を表す項目です

右側は必要なお金をどのように調達したかを表す項目です

お金の調達の仕方には2種類あり、上と下に分けて記載されています

この2種類の違いについては、後ほど説明します

資産とは何か

資産とは企業の持っている財産のことです

企業活動に必要な資金、商品開発の原材料や機械、工場などの建物や在庫などが該当します

実際の貸借対照表

実際の例を見てみましょう、総合商社の三井物産(8031)を引用します👇


引用元:三井物産(8031)2019年 決算短信

実際には2ページに渡りますが、確かに左が資本、右上が負債、右下が純資産となっています

細かい事項が記載されていますが、まずは左と右に分けて書かれていると考えればOKです

2つの資金調達:負債と純資産

右側の『お金の調達』は、なぜ上下2つに分かれているのでしょうか

その疑問に応えるため、『負債』と『純資産』の違いについて解説します

負債

負債とは『他人資本』とも呼ばれ、『返す必要がある』資本のことを言います

例えば『銀行から融資されたお金』や『将来支払う予定のある退職金』などが該当します

返す必要があるお金ですから、返せなくなった場合は会社的にはヤバい状況です

後述しますが、負債を返せない場合、会社は倒産してしまいます

純資産

純資産とは『自己資本』とも呼ばれ、『返す必要がない』資本のことを言います

株式を発行することで『株主から集めた資本』や、企業活動を通して獲得した『利益剰余金』などが該当します

会社員
会社員
返す必要のない純資産が多い企業が良さげな気がするな〜

資金調達のバランスから安全性を判断する

負債を返せない場合、会社は倒産してしまうと述べました

会社の安全性は『負債』と『純資産』のバランスから判断できます

『負債』は返す必要のあるお金で、『純資産』は返す必要のないお金でした

つまり『負債』が少なく、『純資産』が多ければ、会社の資金調達は健全であるといえます

『負債』の割合が多くなってくるとどうでしょうか?

『純資産』には『利益剰余金』と呼ばれる会社が稼いだお金が含まれています

『負債』の割合が増えるということは、単に借金が増えるというだけではなく、『利益剰余金』が減っている可能性があります

つまりお金は必要な状況なのに、お金をうまく稼げていない可能性があるのです

こんな状態に陥れば、ちょっと危険なサインかもしれません

それでは負債が増えすぎて、『資産』とのバランスが崩れた場合はどうなるでしょうか

負債が増えすぎて資産を全て売り払ってもお金を返せなければ、倒産の一歩手前で『債務超過』と呼ばれる状態です

このような企業に投資をするのはとても危険であると言えます

自己資本比率で財務の安全性をチェック!

会社員
会社員
危険な会社はどうやって見抜けばよいのかな?

企業の資金繰りに問題が生じ、倒産するような企業への投資は避けるべきです

それではどのような指標を用いて、財務の安全性を測れば良いでしょうか

その一つに『自己資本比率』があります

自己資本比率は『負債(他人資本)』と『純資産(自己資本)』から算出できます

『他人資本』と『自己資本』の合計を『総資本』といい、『自己資本』の『総資本』に占める割合を算出してやれば良いです

それでは実際に自己資本比率を見てみましょう

たとえば三井物産(8031)の2019年3月期の自己資本比率は35.7%でした

また丸紅(8002)の2019年3月期の自己資本比率は29.0%でした

次に東証一部の企業のうち2155社全体について、自己資本比率を確認してみましょう

平均値は51%、中央値は52%でした

大部分の企業は37%〜66%を示していることがわかりました

業界にもよりますが、自己資本比率が50%を超えていれば安全と言われています

負債には流動と固定がある

負債の部を細かくみていきます

負債には『流動負債』と『固定負債』があります

『流動負債』とは、『1年以内に返済が必要』な負債のことです

一方で『固定負債』とは、『1年以降に返済すれば良い』負債のことです

なんだか流動負債はヤバそうな感じがします

実は流動負債を返却できなくなると企業は倒産してしまいます

後ほど解説する指標ではこの『流動負債』を用いるので、ぜひ覚えておいてください

資本にも流動と固定がある

負債で見たように、『資本』にも『流動』と『固定』があります

『流動資産』とは『1年以内に使う予定』の資産です

『固定資産』とは『長きにわたり使う予定』の資産です

流動比率で短期的な安全性を占う

それでは会社の短期的な安全性を、貸借対照表を使って占ってみましょう

使う指標は『流動資産』と『流動負債』です

ここで示した指標は『流動比率』という指標です

『流動比率』は『流動資産』の『流動負債』に対する百分率です

つまり1年以内に使えるお金と返却する必要のあるお金を比較している指標になります

会社が倒産するときは、『流動負債』を返却できなくなったときです

この『流動負債』に対し『流動資産』が十分にあれば会社が潰れないだろうと判断します

一般的に『流動比率』が120%あれば安全であると言われています

ただし業種によっては70%程度でも安全である場合もあります

例えば小売業や飲食業などは日銭が入ってくるため、70%程度の流動比率でも大丈夫です

東証一部の1991銘柄について流動比率を可視化しました

平均値は246%、中央値は190%となりました

最も低い企業で18.84%で、最も高い企業で4672%でした

さいごに

以上、貸借対照表を用いた会社の安全性評価についてまとめてみました

いくら高配当株に投資しても、会社が倒産してしまっては大損してしまうだけです

会社の安全性をしっかりと評価し、まずは倒産しない会社に投資することが第一歩です

感情で株を買うのではなく、しっかりとした評価に基づいて買いたいものですね!

本ブログで記載している内容は全て個人の考えを示したものです。投資にはリスクが伴います。
特定の銘柄や事柄を推奨しているものではありませんのでご注意ください。

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