こんにちは、@かっぱです。
このブログでは株式投資を中心に、生活のお金にまつわる情報を発信しています。
今回は人工知能関連銘柄について分析します。
『人工知能』関連のニュースは、日経新聞に記事が載らない日はないくらいホットなキーワードです。
あらゆる産業で人工知能の応用を目指しており、まさに大人気の技術となっています。
そんな人工知能関連の銘柄について、僕の注目しているものについてまとめます。
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人工知能関連の注目銘柄:ブレインパッドを紹介
バイオ株と並び、市場を席巻するテーマ株の一つが人工知能関連株です。
かぶたんHPによると人工知能関連の銘柄として199もの銘柄が上場とのこと。
その中から、ブレインパッドについて確認します。
ブレインパッド
ブレインパッド(3655)は2004年創業のメーカーで、2011年に東証マザーズに、2013年に東証一部に上場しました。
『データ分析と活用による価値創出、企業活動の変化と改善』を目指したビジネスを展開しています。
国内随一のデータサイエンティスト数を誇り、データ活用を支援した企業は1000社を超える実績を有しています。
会社を支える事業は、①アナリティクス事業、②ソリューション事業、③マーケティングプラットフォーム事業の3つです。
- アナリティクス事業:分析・コンサル
- ソリューション事業:システム構築・ソフト販売
- マーケティングプラットフォーム事業:デジタルマーケティングツールの開発・提供
アナリティクス事業
データサイエンティスト集団によるデータ解析・コンサル、データ解析ロジックを組み込んだシステム実装を請け負う事業です。
売上高23.9億円に対し、利益10.2億円を稼ぎ出す(利益率42.6%)高収益事業です。
業種を問わず幅広く支援実績があり、社内でのデータサイエンティスト育成など高い組織力にも強みを持っています。
- マーケティングアナリティクス(顧客構造理解のための分析など)
- 機械学習による業務プロセス最適化(不正取引検知など)
- データ活用人材の育成(データ活用人材の育成メソッドの提供)
ソリューション事業
データを活用したCRM(顧客管理)改善やマーケティング自動化に向けた機械学習システムの販売や、ビッグデータ分析環境の構築を行っています。
売上高18.2億円に対し、利益は4.9億円で、利益率は27.1%とアナリティクス事業についで高い利益率を誇ります。
顧客ニーズに合わせた柔軟なシステム選定、海外ツールの目利き・選定(海外ツールの国内独占)、過去の豊富な実績に基づく提案などに強みを持ちます。
- 自社製品:exQuickやBrainPad VizTactなど
- 国内販売独占:Probance、WPS Analyticsなど
- その他:Brandwatch、Microsoft Azure
マーケティングプラットフォーム事業
レコメンドアルゴリズムや自然言語処理機能を搭載した独自性の強い自社製品を開発し、SaaS*形式での提供を行う事業です。
売上高14.5億円に対し、利益は3.2億円で、利益率は22.4%と他の事業と比べると低いとはいえ、それでも十分に高い利益率を誇っています
DMP*市場のトップクラス製品「Rtoaster」を開発提供しているのが最大の強みです。運用型広告領域の新製品開発に向けてもチャレンジを開始しました。
【補足】SaaSとは?
Software as as Serviceの略で、『サース、サーズ』と呼ぶ。ベンダーの提供するサービスを、ユーザーがインターネット上で使用する仕組みのことを指す。
ネットという特性上、サービスの利用しやすさが最大のメリットである(どこからでもアクセス可能、複数人で同時に使用できる)。
導入にかかる時間・金銭的コストが小さく、ユーザー側の管理が不要であるためランニングコストが安い反面、独自のカスタマイズが難しいなどの特徴がある。
Microsoft Office 365やGoogle Gmailなどのオフィスソフトやメールソフト、DropboxなどのオンラインストレージなどがSaaSの代表例。
【補足】DMPとは?
Degital Marketing Platformの略で、インターネット上で蓄積されるビッグデータを一元管理、活用し広告配信などのアクションプランの最適化を目指す基盤のことを指します。
コロナウイルスの影響
2020年6月期 第3四半期決算短信より、新型コロナウイルス感染拡大の影響について確認します。
- 売上高2.9%減の見通し;新規案件獲得のための営業活動が制限
- 利益面15%前後の減少見通し;売上未達も投資*は予定通り進行
*投資:人材育成、給与体制見直し(社員人件費増加)、オフィス環境(サテライトオフィス稼働、賃料増加)
新規案件の獲得に向けた営業活動を満足に行えないこともあり、売上高が減少する見通しとのことです。
またソリューション事業において、他社製品の利ブランドに伴う売上減少が影響する見通しで、本来であれば他のソリューションにより売上減を補填する見通しでしたが、コロナ影響によりその補填が出遅れているとのこと。
また在宅勤務環境支援に向け、4Qに全従業員に対する支援金(総額2000万円程度)の支給が影響する見通しです。
次期業績の見通し
新型コロナウイルス感染拡大を踏まえた次期業績の見通しは以下の通りです。
前提:
- 売上高の伸び悩みは継続(コロナ影響)
- アフターコロナにおける需要に対応するべく、人材採用は継続
業績見通し:
- 売上高は66億円〜70円程度にとどまる見通し
-
- その場合、営業利益、経常利益は2〜4億円となる見通し
アンダー/アフターコロナにおいても、データ活用にむけた世界的トレンドに変化はない。それどころか、国内にあっては遅れたデジタル化の必要性が一層強く認識されるとの想定です。
この想定に基づいて、引き続き成長に向けた人材採用や人材育成の投資は継続とされています。
投資指標を確認
続いて投資指標を確認しておきます。
すでに述べた通り、ブレインパッドは高収益であることが特徴です。
2021年予想は、売上高営業利益率が5.04%、ROEが6.08%、ROAが4.92%と前年と比べて収益性は悪化する予想が出ています。
2019年時点の自己資本比率は80%と財務も問題がありません。
配当金の支払いはありません。
11月6日時点では、PERが125倍、PBRが7.61倍と非常に人気が高いことがわかります。
- 売上高営業利益率:16.36%
- ROE:21.28%
- ROA:17.30%
- 自己資本比率:69%
- 配当利回り:0%
- PER:125倍
- PBR:7.61倍
さいごに
今回は今をときめくAIメーカーのブレインパッドを確認しました。
データ活用は、引き続き様々な産業で間違いなく推進されるものと考えています。
一方で、データのため方やその利活用については専門性が高く、AIメーカーとのコラボが必要とされる場面が多いのではないでしょうか。
顧客のニーズをうまく汲み取り、その業界特有のデータをうまく活用できるエキスパート集団を如何に養成するかが、AIメーカーとしての価値になってくると思われます。
人材育成に積極的な投資をしているブレインパッドは、AIメーカーの価値創出のために成長しようとしている姿勢が現れていると考えています。
今後もブレインパッドから目が離せないです。
* 本記事は特定の銘柄を推奨するようなものではありません、投資の判断はご自身でお願いいたします