新型コロナの感染拡大を受け、全世界的に株価が暴落しています
3月初旬のアメリカ金融市場は大荒れの様相を呈しております
資金は安全資産に流出しており長期国債の利回りも0.4%下げ過去最低を更新しました
長期国債は長期金利の指標と言われ、金利の低下は経済不安を意味しています
NYダウは2月21日の29000ドル付近から大きく下落し、3月6日終値で25864ドルと10%以上値を下げました
また3月9日にはNY証券取引場では2008年以来となるサーキットブレーカーも発動しました
1日に2000ドル以上も変動する日もあり、ボラティリティの大きな相場となっています
この記事ではこのような相場で個人投資家が何に気をつけて投資すれば良いのか考えてみます
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全力投資は危険

暴落時に限った話ではありませんが、資金全てを使って投資することは避けるべきです
投資は、生活に必要な資金を確保し余剰資金で行うべきです
生活に必要な資金が枯渇することもそうですが、含み損を抱えたまま投資を続けることは精神衛生上良くありません
ある程度現金として資金を管理しておくことで、暴落が落ち着いた段階で買いポジションを増やし、相場の上昇に乗ることができます
資金が枯渇していれば含み損を抱え、買い増しをすることもできず相場の上昇を見守るしかありません
またある程度現金が残っていれば、多少の暴落は傍観することができます
投資で避けるべきは、我慢できずに狼狽売りしてしまうことです
余裕を持った長期的な投資が、株式投資で利益を上げるために必要です
これから投資を始めるのはやめるべきか

次に投資を始めるタイミングについて考えてみます
暴落が起きている今、投資活動は控えるべきなのでしょうか
結論は今すぐに買い始めるのは避けるべき、とはいえ少額のコツコツ買いは必要です
相場が上昇している時に買いやすい、というのが人間の心理です
しかし株式投資で利益を上げるということは、買値と売値の差益を取るということです
相場が上昇しているということは、その差益の余地が小さくなっていくことを示します
一方で、下落相場ではその差益がマイナスになることも示しています
ですので、既に述べた通りこの相場で全力買いは避けるべきでしょう
しかしながら、コツコツと少額ずつ買うということは、以下の2点で有効だと思います
投資をすることで身をもって相場を感じることができる
自分のポジションを持つことで、相場の動きに注目することができます
ただニュースや相場を見るのと、投資しながらニュースや相場を見るのは大きく異なります
身をもって相場を体験することで、世の中の情報にアンテナを張ることができます
相場は騰落を繰り返すもので、リーマンショックのような大暴落もいつかは起こります
仮に今のコロナショックが、リーマン級の暴落につながったとすれば、その相場を経験できることはある意味貴重なことだと思います
そのためには、自分である程度の投資ポジションを持って経験することが大事です
暴落のきっかけや、実経済と相場の関係などを身をもって感じられ将来の糧となるはずです
ドルコスト平均法という考え方
このような相場では個別銘柄を買いにくいと感じるかもしれません
大きな資金を投入して買い向かった銘柄が暴落し大きな含み損を抱えるのは辛いからです
一方で、安い銘柄や投資信託のような金融商品をを少額ずつコツコツ拾うのはどうでしょう
長期的な資産形成には暴落はつきもので、暴落があっても狼狽売りをせず相場に残り続けることが極めて重要です
現評価額に落ち込むのではなく、むしろ安くで仕込むことができると考えるべきです
有名なドルコスト平均法という考え方があります
資金を一度に投入するのではなく、分割しながら投入していく考え方です
高値掴みを避けられる上、値段が高い時は少量を、値段が安い時には大量に買うことができます
下げ相場であれば、徐々に平均取得単価を下げられるというメリットにも繋がります
投資を始めるタイミングは、投資を始めたいと思ったタイミング
以上の2点を考慮すれば、投資を始めるタイミングは「投資を始めたいと思ったタイミング」になります
資金を分散させ、長期的な視点を持ってドルコスト平均法に忠実に投資をすることで、リスクを分散させると同時に、投資というものを経験・勉強できるわけです
投資には複利効果という考え方があります
金融資産が生み出すお金を再投資することで、指数関数的に資産を増やす効果のことです
この複利効果を最大化するためには、時間を可能な限り長く取るということが鍵でした
時間が長ければ長いほど、再投資の回数が増えるからです
この複利効果は自己投資にも言えると思っています
つまり若い頃に獲得した経験値は、次の投資活動に活かす(再投資する)ことができるわけです
投資を始めずに、ただ相場を見守るだけでは、血の通った経験をすることができません
経験を積みながら(たとえ一時的な損が出ていても)、その経験値を再投資することは、将来の投資活動にとって決して無駄なことではないと思います
投資の複利効果を最大化するには、投資を始めようと思った瞬間から投資活動を開始することが肝要です
結論:全力投資は危険だが、常に相場にいることが重要
以上、株価暴落時の投資スタンスについてまとめました
全力投資は避けるべきですが、全てが貴重な経験であり、常に相場にいることが重要です
個人投資家は時間を味方につけて、コツコツと投資に勤しみたいですね
* 本記事は私個人の考えを示したものです、投資の判断はご自身でお願いいたします