株式投資

【株式投資】連続増配銘柄を探索:配当金や配当性向の推移を確認

連続増配銘柄を探索
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配当金収入を期待する株主にとって『連続増配』は心強く感じられるものです。コロナ禍で減配や無配が相次いでおり、配当金投資家として辛い経験もしています。

一方で、例えば花王(4452)は30期連続の増配を継続中。長期的に配当株を保有するのであれば、『高利回り』だけではなく、『連続増配』という観点でも銘柄選定を進めるのは重要です。

では連続増配銘柄をどうやって探せば良いのか!?

この記事では連続で増配している5銘柄をピックアップし、『配当金と配当性向の推移』『チャート』、そして『直近の業績』を確認します。

この記事を書いた人

かっぱ@配当金で資産形成 配当金で資産形成をテーマに約1,500万円を運用中です。将来は不労所得で生活するために日々資産を積み上げています。Twitter(@かっぱ)もやっていますので、ぜひご覧ください。

* 本記事は特定の銘柄を推奨するようなものではありません、投資の判断はご自身でお願いいたします

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連続増配銘柄を探索

連続増配銘柄を探索するにあたり、次の条件を設定しました。この条件に合致する銘柄について、いくつかピックアップしてご紹介します。

連続増配株を調査するフロー
条件設定
  1. 過去5年連続で増配している
  2. 直近の業績が下向いていない
  3. 配当性向 ≦ 60%

業績は1株利益、ROEの推移に着目します。それでは探索してみましょう!

ショーボンドホールディングス(1414)

コンクリート補修業で国内首位の会社で、橋梁をはじめとした社会インフラの補修・補強を行っています。さらにトンネルや鉄道、港湾、上下水道などのインフラも手がけています。

配当金と配当性向の推移

2008年から連続増配を続けている会社で、2021年も引き続き増配の予想となっています。直近の利回りは1.9%前後です。過去の配当性向の推移を確認しても50%未満と健全な水準です。年々配当性向が増加気味にある点は気になっています。

配当金と配当性向の推移


1株利益とROEの推移

1株利益は連続増益であり、ROEは10%前後です。直近の業績が下向いている気配はありません。

1株利益とROEの推移


自己資本比率と利益剰余金の推移

自己資本比率は80%を上回っており利益剰余金も年々増加傾向にあります。

利益剰余金と自己資本比率の推移


チャート

チャートは綺麗な右肩上がりとなっており、PERは26倍前後、PBRは2.9倍前後、時価総額は2,556億円となっています。

ショーボンドHDのチャートショーボンドHDのチャート

 

NECネッツエスアイ(1973)

ネットワーク工事大手で、DXやGIGAスクール構想などが追い風となりICTサービスの事業領域が成長しています。またテレワーク推進等の働き方の変化も、NECネッツにとっては大きい事業チャンスをはらんでいます。NECネッツはコロナ禍に先んじて2019年10月に『本社削減』『サテライトオフィスの設置』を行い、オフィスを分散して働くという働き方改革を実践していたため、新常態の働き方にいち早く順応できているようです。

配当金と配当性向の推移

2007年から連続増配を続けている会社で、当初未定としていた2020年度の配当も28円/株と発表され引き続き増配の予想となっています。直近の利回りは1.5%前後です。過去の配当性向は近年増加傾向にあるものの、依然40-50%程度と健全な水準です。

配当金と配当性向の推移

1株利益とROEの推移

1株利益は連続増益の傾向、ROEは8%前後であり、直近の業績が下向いている気配はありません。

1株利益とROEの推移


自己資本比率と利益剰余金の推移

自己資本比率は50%前後と問題なく、利益剰余金も年々増加傾向にあります。

利益剰余金と自己資本比率の推移


チャート

2019年夏から2020年夏にかけて、株価が大きく成長しました。その後はやや調整中であり、現在のPERは25倍前後、PBRは2.5倍前後、時価総額は2,837億円となっています。

NECネッツエスアイのチャートNECネッツエスアイのチャート

 

アステラス製薬(4503)

国内製薬2位の大手製薬メーカーで、泌尿器や移植領域に強みを持ち、近年では抗がん剤にも注力しています。主力製品は前立腺癌治療薬のイクスタンジ、過活動膀胱炎のベタニスなどで、新たに薬物-抗体複合体のPADCEVを尿路上皮がんの治療を適用として投入するなど新規医薬品の開発を精力的に行なっています。

配当金と配当性向の推移

2013年から連続増配を継続中で、10年で1株あたりの配当額は1.6倍に増加しました。次期も年間42円/株を予定しており、前期は予定通り21円/株が支払われております。配当性向は2015年以降は30-40%前後を推移しており、健全な水準であると考えられます。

配当金と配当性向の推移

1株利益とROEの推移

1株利益は2015年あたりから増益の傾向にあり、最近は100円/株前後を推移しています。ROEも2015年あたりから増加傾向にあり、最近だと15%前後を推移しております。

1株利益とROEの推移


自己資本比率と利益剰余金の推移

自己資本比率は70%前後を推移しており、利益剰余金は1兆円弱を推移しており、これは配当金の支払額の約13倍に相当します。

利益剰余金と自己資本比率の推移


チャート

業績に先行して2015年に向けて綺麗な右肩上がりのチャートとなっています。その後は1,300〜1,900円をレンジとしたチャートが続いています。PERは18倍前後、PBRは2.3倍前後、時価総額は3兆1,231億円となっています。

アステラス製薬のチャートアステラス製薬のチャート

 

伊藤忠テクノソリューションズ(4739)

ITライフサイクルのすべての分野にサービスを展開する伊藤忠系のSI大手メーカーです。新型コロナウイルスで働き方の変化が求められる中、『業務プロセスのボトルネックをAIで分析する』独Celonis SE社のプロセスマイニングソリューションの取扱を開始したり、顔認証に強みを持つアヨニックス株式会社と業務提携し『マスク着用のままの顔認証』の技術を応用してオフィスワークを支援したりする等の取り組みなどに注目です。

配当金と配当性向の推移

2011年以降の連続増配を継続しており、2021年も63円/株の年間配当を予定しております。直近の配当利回りは1.7%前後です。配当性向は40%前後を推移しており長年にわたり健全な水準を保っております。

配当金と配当性向の推移

1株利益とROEの推移

1株利益は連続増益で成長を続けています。ROEは12%前後とこちらも成長を続けており、業績の好調さがうかがえます。

1株利益とROEの推移


自己資本比率と利益剰余金の推移

自己資本比率は50-60%を推移しており健全であり、利益剰余金も年々増加傾向にあります。

利益剰余金と自己資本比率の推移


チャート

チャートはものすごく綺麗な右肩上がりです。10年で株価は6倍以上も上がったことになります。現在のPERは28倍前後、PBRは3.6倍前後、時価総額は8,736億円となっています。

伊藤忠テクノソリューションズのチャート伊藤忠テクノソリューションズのチャート

 

日本ユニシス(8056)

伊藤忠テクノソリューションズと同じくSI大手で大日本印刷の傘下の会社です。金融機関が主な顧客ですが、小売店等の価格表示を自動化する『電子棚札』や教育現場の『オンライン化』などデジタルトランスフォーメーションの意欲の高まりが業績を後押ししています。

配当金と配当性向の推移

2013年から連続増配記録を更新しており、支払額は2012年の5円/株から14倍増加の70円/株まで成長しました。残念ながら時期の配当予想は据え置きの70円/株とされており、直近の配当利回りは1.8%前後です。減配のあった2012年は赤字を計上していますが、その後の配当性向は30%前後であり、健全な割合で配当支払いを継続していることがわかります。

配当金と配当性向の推移

1株利益とROEの推移

赤字となった2012年以降、1株利益とROEは成長を続けており、最近ではROE15%前後となっています。直近の業績が下向いている気配はありません。

1株利益とROEの推移


自己資本比率と利益剰余金の推移

もともと35%程度だった自己資本比率も50%を上回るまでに成長しており、財務の堅牢性が高まっています。また利益剰余金は2012年以降増加し続けており、2020年では配当金の支払額の17倍程度まで増加しています。

利益剰余金と自己資本比率の推移


チャート

長期的には綺麗な右肩上がりです。2021年3月期1Q決算はハード販売やソフトウェアで減収のスタートとなり株価は大きく値を下げましたが、2Q決算でデジタルトランスフォーメーションの注力領域の売上増加となり以降は株価が値上がり中です。PERは23倍前後、PBRは3.2倍前後、時価総額は4,310億円となっています。

日本ユニシスのチャート日本ユニシスのチャート

さいごに

今回は連続増配銘柄についてまとめてみました。配当利回りこそ高くはないものの、高い利回りだけを探し求めるのではなく、『業績が好調』『配当性向や利益剰余金の余裕』があり、これまで連続増配をしてきた株主還元の意識の高い会社に投資をしたいと改めて感じました。以上、何か参考になれば幸いです!

本ブログで記載している内容は全て個人の考えを示したものです。投資にはリスクが伴います。
特定の銘柄や事柄を推奨しているものではありませんのでご注意ください。

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