この記事では自家製パンチェッタの作り方をご紹介します!イタリア料理で登場するパンチェッタ。スーパーでも販売しているのも見かけますが、ベーコンほどメジャーではありませんね。また値段も高く気軽には買えません。
パンチェッタは『生ベーコン』とも呼ばれ、燻煙していないベーコンのような食材です。
サラダに乗せても良し、パスタに入れるとめちゃくちゃ美味しいです!この記事を参考に熟成豚肉を作ってもらえると幸いです!
おはようございます☀
本日の朝活ではパンチェッタ(2回目)
の冷凍保存を行いました🥩14日間熟成させましたが
肉の締まり感や脂の照り感が
素晴らしく仕上がりました。試食して味もグーでした!
しばらくは保存食として
重宝すると思われます😆 pic.twitter.com/xgfanUJdhn— かっぱ⭐️配当金で資産形成 (@hibi_kappa) August 8, 2020
自家製パンチェッタを作る
それではパンチェッタを作っていきます!次の材料と道具を準備してくださいね。

- 豚バラブロック(今回 820g)
- 岩塩(肉の5%、今回41g)
- スパイス(量は適当)
- フォーク
- 網とバット
- キッチンペーパー
- ピチットシート
- ビニール手袋
- 輪ゴム
Whole Meat 豚バラ ブロック 豚肉 Pork Belly Block SKU202
仕込み工程
仕込み過程をご紹介します!
以下全ての作業は、ビニール手袋をして進めることをお勧めします。肉を長期間熟成させるため、肉に雑菌が移るのを防ぐ目的です。
僕は百均で買ったポリエチレン手袋を愛用しています👇

1. 肉に穴を開ける

豚バラ肉にフォークを使って穴を開けていきます。これはスパイスの香りや塩分をブロック肉の内部にまで行き渡らせるための工夫です。両面ブスブスとたくさん穴を開けてください。
2. 塩を塗り込む

それでは塩を塗り込んでいきましょう!今回は豚バラブロックの5%重量の塩を使いました。820gの肉に対して、41g程度の塩です。
塩は普通の塩でも良いのですが、『岩塩』のようなミネラル分の多い塩を使用すると、肉の発色が良くなると言われています。
今回はカルディでゲットした『ヒマラヤソルト』を使ってみました。揉み込むように、ブロック肉の全ての面に塗り込んでください。
3. スパイスを塗り込む

ローズマリーやタイムなどがよく使われているようですが、正直なんでも良いです。お好きなハーブスパイスを使ってお試しください。
僕はカルディで買った『お肉のためのハーブミックス』を使いました。これにはセージ、ローズマリー、オレガノが入っていました。
岩塩と同様に、肉の表面にまんべんなく揉み込めばOKです!
4. 肉をペーパーでグルグル巻きにする
仕込みを完了したブロック肉をキッチンペーパーに包んでいきます。岩塩による浸透圧の効果で肉から水分が抜け出してきます。これを『ドリップ』と呼びます。
ドリップを吸収させるために、キッチンペーパーで包んでおきます。ペーパーが剥がれるようであれば、輪ゴムを使って留めても良いです。

包んだ肉は金網バットの上に乗せて冷蔵庫にIN!!金網バットに乗せるのは、肉がドリップと触れ合い雑菌繁殖につながるのを防ぐためです。それでは一晩寝かせてみましょう。
脱水工程
ここでは脱水工程を説明していきます。1日1回、3分程度の作業で完了する作業内容です。順番に説明していきます。
1. キッチンペーパーの湿り具合を確認
既に述べた通り、脱水工程ではドリップが出てきます。キッチンペーパーが湿ってくるため、毎日確認し、ペーパーの交換を行ってください。

2. 脱水を繰り返す
キッチンペーパーの交換を4日ほど継続します。次第にブロック肉が硬く弾力が出て、脱水が進んでいる様子が確認できると思います。

塩抜き工程
だいぶ脱水が進みました。お肉が良い感じに締まってきていると思います。これから最終的な熟成過程に入りますが、ここで塩加減を確認していきます。
1. 塩やスパイスを洗い流す
ブロック肉の表面についている塩やスパイスを水道水で洗い流していきます。流水でジャバジャバ流してください。
脱水が進みお肉が縮んでいるので、水で流しても取れないスパイスがあると思います。
そのまま食べても問題ありませんので、あまりゴシゴシと洗う必要はないです。

2. 塩加減を確認する
洗ったお肉の端っこを包丁(できれば軽く消毒しておく)で切り落とします。切り落とした肉を、フライパンで焼いて味見してください。

塩加減があまりにもキツければ、ブロック肉を水につけて暫く放置し塩抜きしてください。
今回は5%gの塩で仕込みをしているため塩辛くなることはないと思います!パンチェッタはもともと塩辛い食品なので、多少塩辛くても良いです。
熟成工程
さて作業もいよいよクライマックスです。ここから熟成を進めていきます。
1. 脱水シートでさらに脱水
脱水シート『ピチットシート』を使って、さらに脱水を進めていきます。
ピチットシートは水飴や海藻の成分を挟んだ特殊なシートで、強力な浸透圧効果を利用して脱水していきます。水分と生臭さを取り除いてくれるシートで、一夜干しなどにも使われます。

冬場であれば乾燥しているため、自然乾燥もできるかもしれません。ただ衛生管理が難しくなってしまうので、ピチットシートで一気に脱水する方が安心です。

キッチンペーパーと同じように、肉をシートでグルグル巻きにし両端を輪ゴムで閉めます。金網バットに乗せて、再び冷蔵庫で熟成を開始します。
2. シートの交換
1~2日おきにシートを交換しておきます。
シートを剥がす時に、肉にしっかりとシートが張り付いていると思います。
脱水が進んでいる証拠です。

次第に肉の色味も深くなり、熟成肉らしくなっていきます。
5日ほど熟成を進めればできあがりです。
本来であれば2週間、4週間と熟成を進めるものですが、衛生上の不安から今回は仕込みからトータル10日間で完成させました!

あとは保存の準備をして、完成です!
保存
完成したパンチェッタを短冊状に切ってから保存します。ジップロックなどに入れて、冷凍保存すればOKです。
肉を切るとギュッと締まり弾力がある感じがします。これは実食が楽しみで仕方ありませんね!

長期熟成にチャレンジ
気温と湿度が下がってきた11月に、パンチェッタの長期熟成にチャレンジしました。
塩豚ミイラが完成しました
3~4週間の眠りを経て
生ベーコンとなる見通しです pic.twitter.com/LsdhzXyplm— かっぱ⭐️配当金で資産形成 (@hibi_kappa) October 31, 2020
具体的には1週間の塩漬けと2週間の脱水・自然乾燥を行いました。
今回は岩塩は微細粒タイプに変更し、肉への岩塩の浸透を促進させました。
3週間後に全ての工程を終了しカットして保存しました。

豚肉はカチコチに乾燥し、見た目も赤みが非常に深く熟成が進んだ様子が確認できました。

包丁でカットする際も、ザクッ、ザクッと音がし、乾燥がよく進んだことが実感できました!
皮付きパンチェッタにチャレンジ

皮付きのパンチェッタを作りました。大きなお肉屋さんに行くと、皮付きの豚バラ肉が売られています。皮面にはコラーゲンがたっぷりなので、一味違ったパンチェッタを作りたい方にオススメです!
パンチェッタの作り方は通常の方法とほとんど変わりません。
皮面には体毛が残っている場合があります。気になる場合は、毛抜きで抜いておきましょう。それからフォークでの穴あけが皮面はできません。皮面以外の面にしっかり穴あけして、岩塩を浸透させましょう。
1週間の脱水と、塩抜き後の2週間の熟成で写真のようなパンチェッタが出来上がりました。
皮周囲の脂は甘みがあってジューシーです!皮もかむほどに味が出るので、おつまみにもぴったりのパンチェッタができましたよ!
皮付き豚バラブロック1kg冷凍 手にはいらない希少3枚肉 角煮や東坡肉
パンチェッタ料理を作る
それではパンチェッタで料理を作っていきましょう。
炒めるパンチェッタから
脂とハーブの香りが立ち込めます🤤 pic.twitter.com/31MN4X7RzY— かっぱ⭐️配当金で資産形成 (@hibi_kappa) September 13, 2020
良い感じに酔っ払ってきたので
チーズリゾットを作って参ります🍳具材にパンチェッタを使います☺️ pic.twitter.com/cIoB0DLPYK
— かっぱ⭐️配当金で資産形成 (@hibi_kappa) September 20, 2020
サラダにパンチェッタ
いつものサラダにパンチェッタを入れると、サラダの美味しさがUPします!パンチェッタをフライパンで焼き、余分な脂を落とすとカリカリに仕上がります。サラダにパラパラと散らせば完成です!

脱水と熟成のおかげで、豚肉の旨味がこれでもかというくらいに凝縮されています。塩加減とハーブの香りが、サラダの美味しさを引き立てます。
アマトリチャーナ
パンチェッタを使ってパスタを作ってみましょう!

材料はこんな感じです。写真に写ってないですが、鷹の爪も使いました。
- パスタ麺 60g
- パンチェッタ 適量
- トマト 1個
- 玉ねぎ 1/4
- ニンニク片 適量(チューブでもOK)
- 白ワイン 50mL
- 鷹の爪 適量
- 塩 適量
- 粉チーズ 適量
- パセリ 適量
1. 野菜の下ごしらえ
玉ねぎは薄切りにしておきます。トマトは火で炙って、冷水につけて皮をむいておきます。
2. パスタを茹でる
たっぷりのお湯に塩を入れて、パスタを茹でていきます。次の『3. 野菜を炒める』の作業を進めながら茹でておくと良いです。
3. 材料を炒める
パンチェッタを炒めていきます。

ある程度パンチェッタが炒まったら、玉ねぎとニンニクを入れていきます。
今回はニンニク片がなかったので、チューブのすりおろしニンニクを入れいました。

さらに鷹の爪をいれ、次第に玉ねぎがしんなりと色が変わってきたら、白ワインを入れます。

ある程度アルコールが飛んだら、トマトを潰しながら入れていきます。

全体の水分が飛び、炒まってきたら調理完了です。
4. パスタと具材を混ぜる
3の具材に茹で上がったパスタと茹で汁を少し入れ、火にかけながら混ぜていきます。

全体が馴染んできたら、塩(または塩胡椒)で味を整えていきます。
5. 盛り付け
完成したパスタをさらに盛り付け、パセリと粉チーズを全体にふりかければ完成です。

さらに酸味や辛味が欲しい方は、タバスコをかけてもOKです!
材料は至ってシンプルですが、パンチェッタがパスタ全体の旨味を引き立て美味しいです。熟成肉らしく、噛めば噛むほどに旨味が出てくるパンチェッタのアクセントが印象的でした!
真のアマトリチャーナ
本来のアマトリチャーナはトマトを入れません。そこでトマトを入れないアマトリチャーナを作ってみました。変更点は、下記の2点で、その他の手順は既に述べたとおりです。
- トマトを入れない
- 玉ねぎを薄切りからみじん切りに変更
玉ねぎをみじん切りにすることで、玉ねぎのザクザクとした食感や甘味をより強く感じることができます。それでは作っていきましょう。
1. 野菜の下ごしらえ
玉ねぎをみじん切りにしていきます。

フードプロセッサーを使い、5mm角くらいになるまで細かく刻んでいきます。

かなり小さいですが、このくらいの方がパスタによく絡み、プチプチザクザクとした食感がパスタの旨味をアップさせます。
2. パスタを茹でる
既に記載した通り、材料を炒めながらパスタを茹でていってください。
3. 材料を炒める
既に記載した通り、パンチェッタ、玉ねぎ、ニンニク、鷹の爪、白ワインの順に炒めていきます。

この時点でパンチェッタとハーブの香りが素晴らしく食欲をそそります!
玉ねぎの色がうっすら変わるまで炒めていきます。

白ワインを投入して、アルコールを飛ばしていきます!
4. パスタと具材を混ぜる
既に記載した通り、茹で上がったパスタを具材と混ぜ合わせたら完成です!
塩や胡椒で味を整えてくださいね。
5. 盛り付け
最後にパスタを盛り付けて、粉チーズとパセリを振りかけたら完成です!

玉ねぎの食感と甘味が、パンチェッタの塩気と豚肉の旨味と相まって、見た目以上に濃厚な味わいを楽しむことができます!
個人的には、トマトを入れないアマトリチャーナの方がギュッと旨味を感じられるなと思いました。
カルボナーラ
パンチェッタを使ってカルボナーラを作ってみます!

- パスタ麺 120g
- パンチェッタ 適量
- ニンニク片 適量(チューブでもOK)
- 牛乳 30 mL、室温に戻す
- 卵 1~2個、室温に戻す
- 白ワイン 30mL
- オリーブオイル 適量
- 塩 適量
- 黒胡椒 適量
- 粉チーズ 適量
1. 下ごしらえ
ニンニクをみじん切りにしておきます。
2. パスタを茹でる
『3.材料を炒める』の作業と同時並行でパスタを茹でていきます。
3. 材料を炒める
フライパンにオリーブオイルをひき、ニンニクを炒めながら香りを出します。

炒めたニンニクはお皿に回収し、そのフライパンでパンチェッタを炒めていきます。

パンチェッタにキツネ色が付いてきたら、白ワインを加え、アルコールを飛ばしながら加熱します。

アルコールが飛んだら、火を止め、牛乳、卵、粉チーズを加え、しっかりと混ぜます。

さらに塩と胡椒で味をつけていきます。

4. 茹でたパスタと和える
茹で上がったパスタをフライパンに加え、炒めた材料と和えていきます。

ここで加熱をしないように気をつけてください。
加熱をしてしまうと、卵が固まってしまい、具材がボロボロになってしまいます。
5. 盛り付け
和えたパスタをさらに盛り付けます。

さらに粉チーズと胡椒を軽く振れば完成です!
濃厚なカルボナーラの味わいが口の中に広がり美味しいです!
ししとうの和風パスタ
ししとうとパンチェッタを使って和風パスタを作ります。

材料は至ってシンプルです。
- パスタ麺 120g
- パンチェッタ 適量
- ニンニク片 適量(チューブでもOK)
- ししとう 6本
- 和風顆粒だし 適量
- 塩 適量
- 黒胡椒 適量
- きざみのり
ししとうはヘタを取り、半分に切っておきます。パスタをアルデンテにゆがきながら、にんにくとパンチェッタを炒めて香りを出して、焦げ目をつけていきます。パンチェッタから脂が出て焦げ目がついたら、ししとうを入れて軽く炒めます。アルデンテに湯がいたパスタ麺を投入し、茹で汁を少々加えて加熱しながらさっと和え、塩と黒胡椒で味を整えたら完成です!お皿に盛り付けて、刻みのりをちらしたらいざ実食です!

和風ダシの効いた大人な味わいで、ししとうの苦味も良いアクセントになっています。イタリアンなパンチェッタの香りが、一味違う和風パスタを演出する美味しさです!
アボカドとトマトの炒め物
パンチェッタとアボカドとトマトの炒め物は、簡単に作れるのに彩も美しく相性も抜群です。

- パンチェッタ 適量
- アボカド 1個
- ミニトマト4個
- 塩 適量
- 黒胡椒 適量
- パセリ 適量
パンチェッタをフライパンで炒めます。脂が出てきてパンチェッタに色がついてきたら、1cm角に切ったアボカドとトマトを入れ、さっと炒めます。塩と黒胡椒で味を整えたら、お皿に持ってパセリを振って完成です!簡単ですよね?
パンチェッタの塩気とアボカドの濃厚な甘味、トマトの酸味が合わさって絶妙な味わいで美味しいですよ!
ほかにもパンにサンドしても美味しいですよ👇

さいごに
今回はイタリア料理に使われるパンチェッタを自作してみました。パスタ以外にもリゾットやチャーハンにも使えるので、保存しておくといざという時に便利です!
本日のお昼は
パンチェッタとカニの炒飯
を作りました。パンチェッタの脂と卵で
お米をコーティングし
パラパラの炒飯となりました👍味付けにはマキシマムを使い
レタスを入れることで
さっぱり感を出しました! pic.twitter.com/1925o3eXO3— かっぱ⭐️配当金で資産形成 (@hibi_kappa) August 9, 2020
いくつかのお店ではパンチェッタを取り扱っていますが、比較的値段も高いので、よく料理に使うのであれば自家製パンチェッタを作ってみるものアリかと思います。
10日間というスピードレシピでしたが、冬場には2週間以上の長期熟成にも挑戦してみたいです。何か参考になれば幸いです!