皆さんはどのように銘柄を選定しているでしょうか?
これから値上がりが期待できる株式を選んでいるでしょうか?
それとも配当金がたくさんもらえる株式でしょうか?
はたまた自分の会社や親近感のある身近な会社の株式でしょうか?
いろんな選び方があると思います!
この記事では上手に銘柄選定するために株式の価値を知るということについて解説します
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株式の価値とは何か?
株価は市場の需給関係に基づいて決定されるものでした、それはそうですよね
それでは市場で売買している投資家は、何に基づいて売買を決断しているのでしょうか
つまり投資家が『この価格なら買ってみようかな』と考える基準というわけです
株主の権利
株主になれば投資家は下記に示すようないくつかの権利を手に入れることができます
株主総会での議決権は、株主の大事な権利の一つでありますが、金額的な価値として言い表すのは難しいです
投資家によってはほとんど重要視していない権利の一つかもしれません
おそらくは経営に影響力を持ちたいほんの一部の投資家だけが重要視する権利でしょう
逆に配当を受け取る権利は、多くの投資家が重要視している権利です
配当はお金として還元される権利なので、株価に対する還元率も分かりやすく株式の価値を考える上では重要な権利です
同様に株主優待を受け取る権利も、多くの投資家が重要視している権利です
必ずしもお金ではなく自社製品であったりカタログギフトだったりしますが、大体の金額は想像がつくため、配当と同様に利回りを計算しやすい権利です
配当割引モデル
株式投資のような金融商品の価値は、その商品を保有することで得られる将来的な利益を、現在の金額に換算したものと言えます
株式投資で言うと、『将来受け取る配当金を全て今のお金の価値に換算した合計額』が『株式の価値』と言うことです
たとえば配当金が『年間10円もらえる』株式に『5%の利回り』を期待したい!と思った時に、配当割引モデルでは株価は『200円』が適正な価格であるということになります
このように、配当割引モデルでは株式の価値を推し量ることができます
配当金の出ない企業は投資する価値はないのか?
配当割引モデルの考えによれば、配当金がいくら出せるか、そして幾らの利回りを期待するかで株式の価値が判断できました
それでは、配当金を出さない企業は投資する価値はないのでしょうか?
決してそのようなことはありません!
企業は利益の全てを配当金として払っているわけではありません
配当金を支払わない企業は、その分を投資に回して会社を成長させることを考えています
企業が成長すれば将来その企業が得られる利益は大きくなるわけですから、株主の持分である資本は成長していることになります
資本の成長は株価の成長につながるため、ひいては投資家の利益につながるということです
配当金のでない株式の価値の算出
配当金が出ない企業は、その利益を内部留保として持っています
つまり『内部留保』を株主への利益の源泉と考えれば良さそうです
この考え方を配当金を出す企業、出さない企業の区別なく拡張させれば、株主への利益の源泉は『税引き後の利益』と考えれば良さそうです
株式の価値をどのように見積もるか?
それでは実際に株式の価値を見積もるにはどうすればよいでしょうか
株価の変動に与える要因たちをみてみましょう
EPS
一つ目の指標は『Earning Per Share』、EPSと呼ばれる指標です
これは『税引後当期利益』を『発行済みの株式数』で割った値です
すなわち『1株当たりの当期利益』というわけです
『利益』が大きくなれば、EPSは大きくなります
『発行株式数』が多くなれば、EPSは小さくなってしまいます
1株当たりの当期利益が大きいと言うことは、株主としてその株式を所有する意義が大きいということですから、EPSは株価と比例する指標となります
つまり『EPSが高い』のに、『株価が思ったより割安』という銘柄を見つければ『買い!』というわけです
よく稼いでいるのに放置されている企業を見つけたいな〜
金利
金利の変動は株式の価値に影響を与えます
長期金利が下がれば株価が上がり、長期金利が上がれば株価が下がると言う具合です
これは長期金利が下がった場合、国債などの運用の魅力が薄れ、資金が株式市場に流入することによります
リスク・プレミアム
カタカナで言われてもよく分からない言葉ですが、要は『リスクをとることの対価』です
リスクプレミアムが大きいとき、つまり『市場がリスクを警戒している暴落時』は株価が低くなっていきます
逆にリスクプレミアムが小さいとき、すなわち『市場が楽観モードで警戒が少ないとき』は株価がぐんぐん成長していきます
まとめ
以上の3指標をまとめると、以下のようになります
① 長期金利は下がってきているか、上がってきているか?
② 市場は楽観モードか、悲観モードか?
👉 株価が上がりやすい環境か、下がりやすい環境かを対極的に判断します!
③ 投資しようとしている企業はしっかり稼げているか? をEPSで確認
👉 投資先は株主にしっかり還元できそうかを判断します!
さいごに
株式の価値について解説しました
株価は上にも下にも大きく変動するので、しっかりと判断して購入することが大事です
つまり株式市場は堅調か悲観的なのか?、また投資先は今後も株主に利益を還元できそうか?といった視点で判断する必要があります
解説した指標を用いて、しっかりと分析することが投資の成功の第一歩だと考えています!