メガバンク3社の決算が出揃いました。
高配当銘柄として注目している三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)について、決算内容を比較してみようと思います。
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メガバンク3社の決算
一気に3社の決算が出揃いました。
早速確認してみましょう!
三菱UFJフィナンシャルグループ
5月15日の引け後に決算を発表しました。
経常利益は前年比で8.3%減益の1兆2357億円となりました。
2021年3月期の業績見通しについては発表されませんでした。
ただし配当金は25円/株と、2020年3月期の水準が据え置かれています。
25円/株という配当額は、2020年及び2021年ともに配当性向にして61.0%及び58.4%となる見込みで、やや高い配当性向水準となっており注意が必要です(2019年実績:32.9%)。
みずほフィナンシャルグループ
三菱UFJFG同様に5月15日引け後に決算を発表しました。
2020年3月期の経常利益は前年比で3.8%増加の6378億円となりました。
最終利益も前年比で4.6倍の4485億円に拡大しました。
一方で2021年3月期は前期比で28.7%減益の3200億円との見通しを立てています。
年間配当は2020年、2021年ともに7.5円/株となっています。
配当性向は2020年で42.4%、2021年で59.4%とやや高くなりつつあります。
みずほFGは10株→1株の株式併合を行うと発表しました。
2020年9月30日の株主名簿に記載・記録の株主の所有株式数を基準とします。
この株式併合の目的として、みずほFGは『東証の上場規定において望ましい投資単位水準(5万以上50万未満)を目指す』こと、また『株主還元方針として配当水準を維持しながら資本基盤の強化を進める』ことの二つを挙げています。
2009年以降、200円前後の株価推移が続いておりますが、この株価水準を自力で上げるつもりはないのでしょうか?
株式併合により1200円程度の株価水準となり、上記の望ましい投資単位水準に到達することが見込まれますが、果たしてその後に株価が堅調に推移してくれるのか、再び売り込まれるチャンスを与えてしまうのか、株主としては懸念が高まるところです。
三井住友フィナンシャルグループ
こちらも同様に5月15日の引け後に決算を発表しました。
2020年3月期の経常利益は前年比で17.9%減益の9320億円となりました。
最終利益は3.1%減益の7038億円となりました。
2021年も引き続き減益の見通しを立てており、前年比で43.2%減益の4000億円の予想で、3期連続の減益となってしまいます。
一方で、2020年の配当金は2019年の180円/株から190円/株に増額され、2021年も190円/株を維持する方針が示されました。
コロナショックで減配や無配となる企業が多い中、増配を発表してくれる点は株主還元という意味では大変評価しています。
配当性向は2020年こそ37.0%ですが、2021年は65.1%と極めて高い水準となってしまうため、この点注視する必要があります。
3社比較
決算内容は上記の通りですが、3社横並びで比較しておきましょう。
前年比で三菱UFJFGの親会社株主に帰属する当期純利益の減益、三井住友FGの経常収益、経常利益の減益が目立ちます。
一方でみずほFGは前年比で増益となっています。
自己資本比率は三井住友で4.9%と最も高いですが、3社とも4%前後と非常に低い水準です(銀行に特有の現象です、銀行の借入金は一般の預金が含まれているので非常に膨大で相対的に自己資本の割合は少ないため)。
現在の配当利回りは3社とも6%超と極めて高配当利回りとなっております。なかでも三井住友FGは7%となっており、1社抜きん出ています。
一方で配当性向は、2020年では三菱UFJが61%と高い水準に到達しています。
2021年の見込みは、みずほと三井住友の配当性向が増大してくる予想なので注意が必要です。
さいごに
超低金利政策が続く中、銀行にとって厳しい収益環境が続いています。
このような背景のなか、株価も上がりにくく高配当利回りで放置されている状況です。
一度に買い付けるのではなく、コツコツと少しずつ買い増ししたいと考えています。
NISA口座に放置されているみずほの複数単元株をどのようにするかが考え所です。
10株→1株の併合に向けて、1000株単位で株式を調達するか、とっとと売却してしまうかしばらく考える日々が続きそうです。
銀行株からはしばらく目が離せそうにありません。
以上、何か参考になれば幸いです!
* 本記事は特定の銘柄を推奨するようなものではありません、投資の判断はご自身でお願いいたします