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キャッシュ・フロー計算書
- 営業活動によるキャッシュ・フロー
- 投資活動によるキャッシュ・フロー
- 財務活動によるキャッシュ・フロー
これら3つのキャッシュ・フローについて解説していきます!
営業活動によるキャッシュ・フロー
単に『営業キャッシュ・フロー』とも呼びます
『営業活動』とは『会社の事業』のことです
すなわち、『事業でどれだけ稼いだか』が営業キャッシュ・フローというわけです
営業キャッシュ・フローが『プラス』ということは、『うまく稼げている』ということです
『マイナス』ということは、『稼げていない』ということです
通常は営業キャッシュ・フローは『プラス』であることが望ましいです
営業キャッシュ・フローがマイナスが続けば、倒産の危険性が高くなるため注意が必要です
キャッシュ・フロー・マージン
キャッシュを稼ぐ力を評価する方法の一つに、キャッシュ・フロー・マージンがあります
これは『営業キャッシュ・フロー』を『売上高』で割った指標です
この割合が高かれば高いほど、キャッシュを稼ぐ力が高いです
一般的には7%程度を上回るキャッシュ・フロー・マージンがあれば良いとされています
投資活動によるキャッシュ・フロー
単に『投資キャッシュ・フロー』とも言います
『投資活動』とは『固定資産や有価証券を売買する』ということです
つまり『会社の将来のためにどれくらいお金を投資したか』を示しています
投資キャッシュ・フローが『マイナス』なら、『お金を使って、新しい固定資産を得た』ということです
通常は投資キャッシュ・フローは『マイナス』であることが望ましいです
なぜなら『会社の将来のために積極的な投資をしている』ことの表れだからです
逆に投資キャッシュ・フローが『プラス』なら、『固定資産や有価証券を売って現金を得た』ということになります
健全な会社であれば、投資キャッシュ・フローが『プラス』になることは少ないです
投資キャッシュ・フローがプラスということは、投資を怠っていること、資金難から建物や設備を売却している可能性があるということです
このような場合は、なぜ投資キャッシュ・フローがプラスなのかしっかりと調べた方が良さそうです
財務活動によるキャッシュ・フロー
単に『財務キャッシュ・フロー』とも言います
『財務活動』とは、会社の『お金を借りて、お金を返した』という活動です
たとえば銀行からの借入や返済、株式や社債の発行、配当金の支払いなどです
財務キャッシュ・フローが『プラス』なら、『銀行からお金を借りたり、株式の新規発行により現金を獲得した』ということです
この『プラス』の要因は単純ではありません
会社が成長を加速させるために現金を手に入れたのか、事業活動が不振のためマイナスを補うために現金を手に入れたのか、判断する必要があります
前者は投資キャッシュ・フローが大きくマイナスになっているか、後者は営業キャッシュ・フローが大きくマイナスになっているかで確認できます
財務キャッシュ・フローが『マイナス』なら、『銀行にお金を返した、社債を償還して負債を減らした』ということを表しています
このような場合は、会社の経営に余裕が出てきている場合が多いです
基本的には財務キャッシュ・フローは『マイナス』の方が健全とえいます
これは借入と返済がうまく行えている場合、自社株買いや配当などの株主還元にお金を使ってキャッシュ・フローがマイナスとなるためです
バランスの取れたキャッシュ・フロー
以上をまとめると、バランスの取れた理想像は以下のようになります
理想的なキャッシュ・フロー
☑️ 営業キャッシュ・フロー
👉 事業でお金を稼いで『プラス』
☑️ 投資キャッシュ・フロー
👉 将来の会社の成長のためにお金を使って『マイナス』
☑️ 財務キャッシュ・フロー
👉 負債の返済や株主への還元にお金を使って『マイナス』
☑️ トータルのキャッシュ・フロー
👉 営業CFのプラス分で、投資CFと財務CFのマイナス分を補っているならなお良し◎
フリー・キャッシュ・フロー
『営業キャッシュ・フロー』から『投資キャッシュ・フロー(マイナス分)』を引いたものを『フリー・キャッシュ・フロー』と呼びます
その名の通り、会社が自由に使えるお金を表しています
すなわち『会社の投資余力』ということができます
企業の真の実力値とも呼ばれ、いかにフリー・キャッシュ・フローを稼ぐかが会社の成長のカギを握っています
さいごに
以上、会社の将来性を評価する際に重要なキャッシュ・フローについて解説しました
会社は成長し続けることが命題です
成長には自社への投資が欠かせませんが、その投資をするためには自由に使えるお金が必要です
そのようなお金をどのように調達し、どのように使ったかが一目瞭然です
キャッシュ・フローをうまく読めるようになり、将来性のある企業に投資したいものです!
本ブログで記載している内容は全て個人の考えを示したものです。投資にはリスクが伴います。
特定の銘柄や事柄を推奨しているものではありませんのでご注意ください。
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